
会社である日突然、「これからメールマガジンを担当してほしい」と言われたら不安になりますよね。
すでに会社で何らかのメルマガを配信している場合は、とりあえずそれまで前任者のやっていた作業マニュアルをもらって、そのとおり順番にやりながら覚えれば良いと思います。
でも、会社としてはじめてのメルマガであったり、前任者があまりちゃんと教えてくれない場合、
「どんな準備をしたら良いのか?」
「何を書いたら良いのか?」
「配信するときに何に気を付けたら良いのか?」
と、途方に暮れてしまうかもしれません。
そんな風に不安になっている方へ、まずはこのページをじっくり読んで、順番に、必要なページを見ていってください。 量は多いですが、読み終える頃には一通りメルマガ担当者に必要な知識や考え方が身に付いていくと思います。
メルマガ担当者は会社の顔
メルマガの担当者は、顧客へ商品やサービスの魅力を伝えたり、会社の活動を伝えたりする重要な役割であり、購読者からのフィードバックや評判の声が届くことも多いので、社内で評価されやすいお仕事のひとつだと思います。
一方で、配信リストを管理したり、メールのネタを考えたり、文章を書いたり、配信レポートの分析をしたりと、やることがたくさんあって、なかなか大変な役回りでもあります。
会社の大切な資産である顧客リストを扱いますし、記事を書くためにはサービスのこと、会社のことをよく知っていなければいけません。そんなメルマガ担当を任されたあなたは、きっと社内で信頼されていたり、広報や宣伝に向いていると期待されている方なのでしょう。
この記事では、そんなメルマガ担当を任された方が行う作業を7つのステップに分けてご紹介していきます。面倒くさいと思われるステップもあるかもしれませんが、どれも後で大切になってきます。1つ1つ確認していきましょう。
STEP1.メルマガの読者像を書き出そう
メルマガには色々な目的があります。 いつもお店で商品を買ってくれるお客さまに向けたメールマガジンもあれば、過去にお問い合わせをしてくれて商品を買おうかどうか迷っている人に向けたメルマガもあります。
そこで、 まずはメルマガの読者像をイメージしましょう。 「誰に送りたいのか?」について整理することがメルマガ企画の出発点です。時間がなければ、あなたをメルマガ担当を任命した上司や先輩に聞いてみても良いかもしれません。
やり方としては、まずはできるだけかんたんに、1行の文章にまとめてみることです。たとえば、
「自社のネットショップで購入してくれた人たち」
「営業部が名刺交換をした関東の企業の人たち」
「過去に資料請求をしてくれてまだ契約していない人たち」
という風にまとめていきます。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
メルマガ読者像の作り方 3つのポイント
ここで読者像をつくっておくこと、また社内で上司やチームのメンバーに「こういう人たちに送ります!」と共有しておくことで、後のステップで出てくるリスト作りやコンテンツ作りがスムーズにできるようになります。
STEP2.読者に何をしてほしいのか書き出そう
読者像を決めたら、その読者にあなたのメルマガを読んで「何をしてほしいのか?」をイメージして書き出してみましょう。
そもそもメルマガを送るのは読者に何らかの「影響」を与えるためです。自社の商品をもっと好きになって欲しいとか、迷っている人に買ってもらうための後押しをしたいとか、忘れないで定期的に思い出して欲しいなどなど、そこには必ず何らかの「狙い」があるはずです。
そこで、読者像と同じように、「メルマガ読者に何をしてほしいのか?」について、できれば1行の文章にまとめてみましょう。たとえば、
シンプルに「届いたメールを読んでほしい」
でも良いですし、
「メールの中にあるリンクをクリックしてほしい」
「メールを見てイベントに申し込んでほしい」
「メールを見て商品を買って欲しい」
という場合もあるかもしれませんね。
次に大切なのは、書き出した文章に数字で目標を付けてあげることです。
「届いたメールを読んでほしい」であれば、セットとなる目標は「開封率」となります。
「メールの中にあるリンクをクリックしてほしい」という場合には、セットとなる目標は「クリック率」です。
どれくらいの数字を付けたら良いか迷うときにはこういう記事を参考にしても良いかもしれません。メルマガ平均開封率レポート
「メールを見てイベントに申し込んでほしい」であれば「イベントの申し込み数」が、「メールを見て商品を買って欲しい」であれば「売上」が目標になります。
このように、何をして欲しいのか?を整理することで、後でメールの内容を考えたり、配信後のレポートで何を見たら良いのか?どう改善したら良いのか?を考える際の軸になります。
STEP3.メルマガの配信先リストをつくろう
読者像と、その人たちにして欲しいことが決まったら、次はリストをつくる作業に入ります。まずはメルマガを送る先のメールアドレスをまとめたリストを作りましょう。
まず考えなければならないのは、リストが社内のどこにあるのか?と、今後どうやって更新していくのか?ということです。
社内で顧客管理をしているCRMシステムがある場合はそこからダウンロードする形になるでしょうし、バラバラであればエクセルやGoogleのスプレッドシートにまとめたり、それもなければ名刺をデータ化する必要があります。量が多い場合には名刺をデータ化するサービスもありますのでそれらを利用しても良いと思います。
次はデータの項目を決めます。「名前」と「メールアドレス」はメルマガに最低限必要な項目ですが、STEP1で決めた読者を抽出するために必要な項目があればそれも足さなければいけません。例えば、関東と関西でそれぞれ違うメールを送る場合、データには「住所」も一緒に入れる必要があります。
リストができあがったら、次回以降どうやってリストを更新していくのかを考えます。たとえば、「週に1回新しいリストを追加する」とか、「月に1回名刺をデータ化して追加する」などと決めておきましょう。
STEP4.メールの内容を企画しよう
ここまでできたら、いよいよ送るメルマガに何を書いていくのかを考えましょう。 すでに送る内容が決まってる方は必要ないかもしれませんが、特に送る内容が決まっていない方は、「構成」 と「頻度」 を決める必要があります。
企業が配信しているメルマガの内容を見てみると、そのほとんどが自社のサイトの記事、商品やサービス、イベントやキャンペーンの案内です。
頻度は月に1回から週に1回程度で、多いところでは毎日配信している場合もあります。
内容の企画方法について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
メルマガのネタってどうやって作るの?メールコンテンツ企画の4ステップ
STEP5.配信システムにリストを登録してメールをつくろう
メールの内容が企画できたら、配信システムを選んで契約し、配信先リストの登録とメールの作成に進みましょう。配信システムはレポートを見るためにもHTMLメール対応が必須で、使いやすいエディターを搭載しているところが良いでしょう。
詳しくはこちらの記事を参考にして選んでください↓
HTMLのメールマガジンを送れる人気のメルマガ配信システム
多くのシステムでは、まずは無料で操作ができるデモアカウントを取得できますので、 実際に管理画面をいじってエディターでメールをつくってみたり、配信リストをシステムにアップロードしてみて、使いやすさを試してみましょう。
ちなみに、しっかりしたシステムであれば、無効なメールアドレスを登録しようとするとエラーが出たりしますが、実はこれはとても良いことです。無効なメールアドレスにメルマガを配信すると、あなたの会社が怪しいスパムメールを送るのではないか?とGoogleなどから目をつけられてしまいます。
そういうことを防ぐために、配信システムが事前に無効なメールアドレスを登録できないように守ってくれているのです。もし配信システムから「無効なメールアドレスが多くて登録できません」と指摘を受けた場合には、指示に従って無効なメールアドレスを削除する対応をすれば大丈夫です。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
メール送信元ドメインの評価って何?
STEP6.メールを配信しよう
配信先リストを登録して、メールの内容を書き終わったら、いよいよメールの配信です。ここで最後に悩むのは、「何曜日に配信しよう?」「何時に配信しよう?」という配信のタイミングだと思います。
ABテストなどでどの時間帯が最も効果的かを試していく必要がありますが、まず最初の配信に関しては、Google AnalyticsなどのWeb解析ツールを見ながら、どの時間に最もアクセスやコンバージョンが多いかを見て決めるのが良いでしょう。
STEP7.配信レポートを活用しよう
利用するメール配信システムによって見られるレポートは様々ですが、まずはSTEP2で決めた、「読者に何をしてほしいのか?」が達成できているのかどうかをチェックしましょう。
「届いたメールを読んでほしい」が目標であれば、まずは開封率をチェックしましょう。また、到達率やエラー率を見て、そもそも登録されているアドレスが正しいのか、存在するのかどうかもチェックしましょう。存在しないアドレスにメールを配信してしまうと、ドメイン評価が下がってしまい、メールが届きにくくなってしまいます。こちらの記事も参考にしてください。
メール送信元ドメインの評価って何?
「メールの中にあるリンクをクリックしてほしい」が目標であれば、メール内のリンクのクリックを見ます。配信システムにもよりますが、こちらの記事で紹介しているシステムであれば計測ができますので参考にしてください。
HTMLのメールマガジンを作って送れる評判のメルマガ配信システム
「メールを見てイベントに申し込んでほしい」「メールを見て商品を買って欲しい」 であれば、連携している解析ツールや、社内で利用しているイベント申し込みフォームなどで集計する必要があります。
その他にも、メール配信システムごとに様々なレポート機能がありますので、それらを参考にして毎回改良していくのが望ましいですね。